2008年0401

Googleを支える技術  = たいていの人には役立たずな本

Googleを支える技術 ~巨大システムの内側の世界

Googleの内部システムの話がよくまとまっていて、そういう意味では良書。しかし、対象にしている規模が大きすぎて、小~中規模ではまったく的外れで役に立たず、大規模で役に立つかどうか。超大規模システムであれば、そこまでシステムを育てる段階でおのずとわかること。

そう考えると、これを読む読者の大多数は小~中規模システム開発者がメインだろうから、役に立つ、たたないではなくて純然と知的興味で読む読み物だねぇと。



全体構成

全体構成は大きくわけて3つ。Web検索システムについて、大規模分散システムについて、ハードウェアについて

Web検索システム=良

うち、Web検索システムについては基本的な事がよく述べてあって、この手のシステムを開発したいと思っている人にはとても役立つ部分だと思う。クローラーやインデキサ、そのDBでのテーブル構成など実によく書かれている。ちなみに、今の人は知らないかもしれないが、lex とかBisonとか昔はそういうソフトがあったんだ!と知ってると名前ってみなにかよるなぁと思って楽しいかもしれない。

大規模分散システムについて=普通

大規模分散システムについては、お得意の超大規模分散をどうやっているか?というのを細かく書いてある。まぁ、論理的に言えばその通りなのだが、そもそもPCが数千台とかで1システム。それが何個もある。なんてのは、Googleとかその手の大会社ぐらいだろうから、普通の人が読んでもフーンと思いこそすれ、役立つ部分ではないかなぁと。

物事には何でもレベルがあって、超大規模でメリットがあることが、中・小規模でメリットがあるか?つーと、1台のハイパワーDBに集約した方がよい事だってあるわけだし、特に小規模ではDBを分散させたらオーバーヘッドの方が痛い。

そう考えると、ここに載ってることは読み物としては面白いのだが、実分野で役立つかというと、ちょっとスケールが違いすぎて、帯に長いって感じかと。逆にもし、実務でここまでシステムを育てるとなったら必要に追われて作ることになるだろうから、読んで無くても同じ。という気がしなくもない。そういう意味では基本的な事しか書いてないともいえる。

ハードウェアについて=良

Googleといえば、爆発的な数のハードウェアを抱えていることで有名。そのノウハウからどういう条件で壊れやすいのか?壊れにくいのか?という情報がグラフつきで書いてあって、サーバー管理が好きな人は読むと面白いかも。

ハードディスクの壊れやすさは湿度には影響しないんだ!!とかとか?

電源の話とかも書いてあるが、これってやっぱり、規模がでかいから影響することであって小規模だと影響しない・・・とかそこらへんは同じ。

まとめ

 技術者必見!!かというと、まったくもってそんなことは無い。Googleというキャッチーなコピーに惑わされず、買うか買わないかをよく考えて買って欲しい。

 サーバー管理に興味がある人にはよいかもしれないが、ここに載っている知識が先々有効化というと技術の陳腐化によりGoogleの莫大な数のPCが1台のPCに収まってしまう日が来れば、無用の長物になる知識である。

 そう考えると、いま、実際にある程度の規模のサーバー管理をしている人か、純然と役に立たなくてもいいから知的興味として読みたい!!という人にオススメしたい。

 それ以外の人は、お金が余っているのでなければ、他の用途に使うことを検討した方がよいかもしれない。


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