2008年0409

ルポ貧困大国アメリカ = 蟻地獄のような国アメリカ

ルポ貧困大国アメリカ

最初に言っておけば、アメリカにも良い所もあれば悪いところもある。それを踏まえたうえで、アメリカの悪いところを赤裸々に描いた本としてネットで有名になっていたので、読んでみた。まさに『これはひどい』の世界

のっけから目立つのが『過度に栄養が不足した肥満児』という実態。これ最近わりと知られてきているが・・・これは本書によれば、防腐剤がたっぷり入った(あと安い油が入った)かわりに栄養価がほとんど無い正真正銘のジャンクフードによる弊害
わかりやすく言えば、毎日サラダ油とかラード油ばっかり食べている姿を想像して欲しい。油まみれで、ぶくぶくと油太りはするが、ビタミンやカルシウムなどの必要な栄養素がまったく取れてない。これが『過度に栄養が不足した肥満児』の正体。

 本書ではこれの原因を極度の貧困としている。貧困のために満足な料理器具も無くキッチンも無く、その状況下で配給されるわずかなチケットで食いつなごうとすると、インスタント食品となりどうしてもそうなるのだそうだ・・・末期だ

 全般的にアメリカの産業という物は一部を除きこういう風に、見た目は太っているが栄養素がまるで無いうわべだけの産業とは思っていた。しかし、実態はもっとひどかった・・・本当にびっくりしたよ



階級社会アメリカ

 この本では冒頭にそれが取り上げられていて、『あなた方が国境を越えてやってきたアメリカという国は、不可能を可能にする場所なんですよ』という金融マンのセリフが乗っている。不可能な借金は同あがいても不可能だというのに・・・貸すは天国、借りるは地獄

 何が階級かといえば、搾取する強者と、搾取される弱者。弱者はただ奪われ使い捨てられていく。それが実力主義。いや、実力主義ですらない、場合によっては貧しい家庭に生まれた貧困層は這い上がるチャンスすら国に奪われていく、そのさまが書かれている。

軍隊という名のあり地獄

 アメリカでは軍隊がいろんないみですごい。とにかく、徴兵して戦地へ兵隊を送り込むのだ。医療費の免除や学費の免除という名目で。もっとも、この本によれば、一枚めくれば十分援助ではなく実際に大学までいけるのは3割程度なのだとか・・・

 アメリカでは大学をでていないとまともな就職口が無い。しかし、貧困層は大学へはいけない。はい軍隊さんありがとう!

 という軍隊の人間ホイホイが待っていると、そしてこの本ではサブプライムのような劣悪な勧誘手口で、嘘ばっかりで勧誘しているリクルータの例が挙げられていた。

 それだけじゃなくて、単なる外国でのトラック運転手という名目=実は戦地でのトラック運転手=軍じゃないから保証無し=実は軍隊が外注

 まぁ、請負、下請けの関係で、実行しているのは民間だから軍人じゃないよみたいな詭弁

 で、だまされて戦地行き

 こわい、怖すぎるよ。なんというか、貧困の次は戦地って、金を取られて次は命をとられるのーーどこまで奪われればいいんだよ!

 で命といえばもう1つ医療費のことも書いてあった

バカ高い医療費

 アメリカの医療はいわゆる国民保険が無いことが有名。バカ高い。入院一泊で40万~80万とかもうありえない世界

 有名企業に属していれば会社もちで楽チンだが、無名企業では、バカ高い医療費は全部個人もち。払えるわけが無い

 なんというかさ、どんだけぼったくり?そりゃぁ、階級社会にもなるわさ。

 こんなん一度病気になったら貧乏人は這い上がれないよ。それに貧乏人は病気になりやすいだろうし・・・どうすんだよ。安い病院は10ヶ月先まで予約が・・・みたいなことが書いてあった。怖すぎる

戦場へ向けたあり地獄システム アメリカ

 さて、最後に、一番ページを使ってるのはやはり、軍隊の勧誘システムで、やっぱり、貧困=軍隊行き。というのがこの本の主論。
 そう、ちょっと病気をすると、高い医療費で貯金が無くなり、職が無くなり、あれよあれよという間に貧困層。

 貧困で食べられるのは、栄養価の無い食品ばかり。ますます体を壊して医療費がかかり職が無くなる。

 ピンチのときはクレジットカードで借金が膨らみ、気が弱くなればサブプライムなどにだまされ借金雪達磨式。

 最後の頼みの綱は軍隊だが・・・そこにもいろいろトラップがあって戦地送り。任期の8年間無事生き延びて、手厚いかごがあるかと思えば、ケアは打ち切りの方向。

 軍にい続ければ、戦争で命の危険。国に帰れば貧困で命の危険。

 まぁ、この本をまとめるとこんな感じ。かな・・・軽く書いたけど、貧困層に生まれたら先見えないね。

良くも悪くもアメリカだね

 普通階級以上に生まれていればアメリカだって幸せな国なんだろう。普通に大学を出て、普通に大企業に就職して平凡な生活を送れる国。

 しかし、社会保険などがなく、移民や難民が多いという特徴を持つアメリカでは、日本よりも貧困の裾野が広い。

 そのために、どうしても、そういった、貧困の度合いという意味ではアメリカの方が色濃いのは当然。

 そして、そういう弱いものを狙った、事件は日本ならオレオレ詐欺、アメリカならサブプライムということなんだろう。日本もアメリカもそう多くは変わらない。ただ日本の方がセーフティーネットがより多く、アメリカの方がより難民など貧困層が多いだけ

弱者を狙うビジネス 使い捨て文化=搾取

 基本的に富の種類は2種類ある。生産による富と搾取による富である。どこからどこまでというのはなかなか区別をつけにくい。しかし、CMに踊らされ浪費する文化。浪費される富はどこから来たのだろうか? 諸外国で行われた貧困層からの巻き上げの結果かもしれない。

 行き過ぎた商業主義におどらされてはいけない、TVで見ていることだけが真実ではない、あなたも気をつけなさいというまとめでこの本は終わっている。

 最後に、日本のマスコミの世界レベルでの信頼度が37位から50位まで転落してる今、正確な譲歩をウをつかむことが難しく、実のところ社会システムを見ると日本もアメリカ化しつつあり、貧困がひどくなることが懸念されている。一人一人がよく考えて、単なる消費者から選択できる人になろう!と終わっている。気が付けばあなたも知らず知らず搾取される側になってるかもよ?ってな感じのまとめ。まとめあたりを読むだけでも、消費社会に踊らされるむなしさと怖さがひしひし伝わってきてこわいやら、悲しいやら

 ムリにひどいところばかりを抜き出した本である感はいなめないが、それでも、日本であるアルアルの事件なども含め、昨今の金・金・金の文化も考えると、貧困大国日本も遠くないのかもと考えさせられる。

 この本自体をどこまでステレオタイプに信じていいのか注意は必要だが、ぜひとも読んでみてもらいたい本の1つ。

 

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