DDD 1[Amazon]
いわゆる
扇情型・ジェットコースター型としては天才的な作家の一人奈須 きのこ。ただこの人の欠点として、
ムダが多い、細かいところまで書きすぎるというのがあり、一般向けしないというのがあったのですが。講談社という商業向けのノウハウがある所と出会ったためか、綺麗に普通の人にも読みやすい長さになりつつあり、良さが伸びている
扇情型・ジェットコースター型
この作者の天才的な能力は、徹底した扇情型・ジェットコースター型の作風である。
読者の感情のコントロールがウマイというか、
盛り上げて、落とす、落として盛り上げるという作風
言い換えればメリハリがきちんとあり
良い意味でドキドキさせられる作風である。
今回のDDDにおいても、最初の話で何回も
アレ?っと思っては驚かされ。アレっと悲しんでは喜ばされ、喜ばされては悲しまされる
という、退屈しない話になっている。
これは、奈須 きのこ作品の通しての特徴であり
そのジェットコースター感覚は一度味わったらやめられないところである。
一般人にはついていけない長さ 改め適度な長さ
昔
レビログ::Fate/Stay Night やってみた…という企画で、一般人にFateという奈須作品を体験してもらったことがある
そこで如実にわかったのは、長すぎるという事である
Fateの例で言えば序章が長い、盛り上がるまでが長い
先に書いた、ジェットコースターにたどり着くまでの最初の上り坂がきつすぎる
という欠点を彼は持っていたと思う。
コアなユーザにはそれが受けた。だって、時間があるユーザーが多かったからね
しかし、一般の人が読むには長いというのは欠点である場合もある
そういった、贅肉の多い小説だったわけだが、講談社という編集部がついたせいか
ずいぶんと読みやすい長さになったと思う
上下2段組の300Pで4部構成の3話
1話・1話が100P程度のおかげで無駄な贅肉が無くほぼ全編ジェットコースター
楽しさだけが詰まった1冊になっている
メインは異常 普通でない
ようするに普通になれなかった人たちの話
悪魔付きなってのは、昔から、普通になれなかった人のことを指している
それが、本当に悪魔的な能力を身につけてしまった
それでいて、憎めない悪魔たちの話が全3話
奈須作品すべてに言えることだが、
やはり、彼のテーマは、墜ちこぼれというか、普通になれなかった人たちの悲哀てきな物がある
また、彼の作風として、『本物』 『偽物』という単語が大好きってのも相変わらず
今回は、一見して『本物』にみえる外的な異常を持つ『偽物』の悪魔と、ものすごく普通に見えるけれども極めつけの異常の『本物』の悪魔。といった感じか?
だから、普通に『普通』である人がこの話を読んでどういう感想を抱くか?
ってのは 『異常』に属している、私にはイマイチわかりかねる。
しかしまぁ、今の日本は、大抵は、『普通』を演じている『異常』の集団だと思っているので
なんとか、楽しんでもらえるのではないかと思う。
良しをしるには、悪しをしれ
結局、なにが良いことなのか?ってのを知るためには
何が悪いことなのか?ってのを知らないといけない
この作品は、やっぱり、悪魔という『偽物』の人間が傍若無人をふるった結果、滅していく話である
『本物』の『普通』の人間になるためには、こういう物を読んで反面教師として何かを学ぶしかねーかなーと思うわけであるが・・・はたして、『普通』の人たちの反応や以下に?
というわけで、まぁ、一度はこの手の伝奇とよばれるものを読んでみて下さいという話
1度読んでおもしろく感じ
なければ、きっとあなたは幸せですよ
おもしろく感じた人は・・・どこかにある心の傷を癒すためにも、良い伝奇を探し続けましょうって事で
まぁ、ひかくてき、みんなにオススメです。
ちなみに、8/10はかなり辛い評価ですが・・・
相対論で言えば10/10でもよいぐらいの作品なのですが
この作者の場合、まだ、作品自体に上限というかのびしろがあるはずなので、2点ほど余裕を見てみました
なんというか、同じトリックを何度も使うなと。